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うつ病の症状は早めに発見しよう|症状からわかる病気について

気分が沈み憂鬱になる

男性医師

身体の不調が出る場合も

現在、うつ病の正式名称は大うつ病性障害となっています。これは、かつて躁うつ病と呼ばれていた双極性障害と対比した呼び方です。双極性障害はうつ病のような抑うつ状態と、異様に活気が出て何でもできると思いこむ躁状態の二つの症状が入れ替わり現われる病気です。多くの場合、うつ状態から始まるため最初はうつ病と診断されることが少なくありません。しかし、うつ病の抑うつ状態と双極性障害のうつ症状は一見して同じに見えても、全く異なる病気です。専門医でもこの鑑別診断は難しいと言われています。最初はうつ病と診断して抗うつ薬を処方し、まったく効かないままに途中で躁の症状が出現し、双極性障害だったと判明することがあります。双極性障害には抗うつ薬は効きませんから、うつ病と診断されて抗うつ薬を飲んでいるにもかかわらず症状が改善しない人は、早めに医師と相談する必要があります。双極性障害には、極端な躁状態にならず軽度の躁状態で傍目には躁状態とはわからないタイプもありますので、要注意です。また、うつ病は最初は身体症状として現われることも珍しくありません。頭痛、肩や背中の痛み、四肢の関節痛、動悸、便通異常、胃痛、倦怠感、息苦しさなどさまざまな症状で内科などを受診し、いろいろ検査をしてもどこにも悪いところが見つからないという場合、うつ病を考える必要があります。

心当たりがあれば受診を

うつ病の代表的な症状は抑うつ気分と意欲の低下です。理由が特にないにもかかわらず、気分が晴れず、特に朝方の落ち込みが激しくなります。今まで好きだったことにも興味がわかず、何をやっても楽しくなくて憂うつで悲しい気分が続きます。友人や家族と話すのも億劫で、楽しくありません。新聞やテレビを見る気にもなれず、身だしなみやおしゃれにも気持ちが向きません。自分は価値の無い人間だと考えたり、罪の意識で死にたいと思ったりします。また、集中力や判断力が落ちるため、仕事の能率が低下し、些細な決断もするのが難しくなります。不安感、いらいら、焦燥感がつのる場合もあります。ダイエットをしているわけではないのに体重が減り、1ヶ月で数キロも痩せたりします。食欲が低下して何を食べても美味しいとは感じられなくなったり、逆に異様に甘いものが欲しくなって食べ過ぎるようになることもあります。睡眠に障害が出るのもよくある症状です。寝つきが悪くなったり、早朝に目覚めてそれから眠れなかったり、途中で何度も目覚めたりします。熟睡感が無く、いくら眠っても眠った感じがしないという場合もあります。これらの症状のいくつかに心当たりがあれば、うつ病の疑いがありますから精神科や心療内科を受診するようにしましょう。適切な治療をすればうつ病は恐ろしい病気ではありません。